スイモン 市販薬インサイトラボ

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市販薬の「製造元」を知っていますか? メーカー品とPBの意外な真実【現場マーケターが解説・2026年版】

 

市販薬の「製造元」を知っていますか?
メーカー品とPBの意外な真実【現場マーケターが解説】

スイモン|市販薬マーケター
薬学部卒・製薬会社勤務|市販薬20カテゴリ以上の企画経験
薬剤師ではなく「作る側・売る側」の視点で発信しています
「やっぱり有名メーカーの薬の方が安心」「PBは安いけど大丈夫?」

ドラッグストアの棚の前で、こんなふうに考えたことはありませんか。私は製薬会社で市販薬の企画・ブランドマネジメントを20カテゴリ以上担当してきました。その経験から言うと、「有名メーカーだから自社工場で作っている」は必ずしも正しくありません。

この記事では、市販薬の製造と販売の仕組みを「作る側・売る側」の視点で解説します。
 

1. まず整理:医療用ジェネリックとOTCのPBは別物

混同されやすいので最初に整理します。

医療用ジェネリック(後発医薬品)とは

病院で処方される先発品の特許切れ後に他社が製造する医薬品です。有効成分は同じで、体内での効果が同等であることを国が審査・承認しています。「生物学的同等性試験」という試験に合格した製品のみが販売できます。

OTCのPB(プライベートブランド)とは

ドラッグストアが企画・委託製造する市販薬です。同じ症状に効く成分を配合していますが、医療用ジェネリックのように体内での効果の同等性が確認されているわけではありません。

比較項目 医療用ジェネリック OTCのPB
効果の根拠 生物学的同等性試験あり 必ずしも確認されていない
承認・申請 国(PMDA)が審査 国または都道府県への申請
価格 先発品より安い メーカー品より安い
有効成分 先発品と同一 同じ症状に効く成分を配合(処方が異なるケースも)
🏥 病院の薬

先発品:製薬会社が開発・臨床試験。開発コストが価格に反映。

後発品(ジェネリック):特許切れ後に他社が製造。有効成分は同じ。体内での効果が同等であることを証明済み。

💊 市販薬(OTC)

メーカー品(NB):製薬メーカーが開発・ブランド化。広告・開発コストが価格に含まれる。

PB(プライベートブランド):ドラッグストアが企画し製造委託。広告費が少ない分、安い。体内での効果は必ずしも確認されていない。

この違いは知っておく価値があります。

 

2. 市販薬の申請・製造・販売は別会社のことがある

OTC医薬品は国または都道府県への申請が必要ですが、申請者・製造会社・販売会社が異なるケースがあります。

市販薬のパッケージをよく見ると、こんな表記があることに気づきます。

📦 パッケージ表示の例
  • 製造販売元:〇〇製薬株式会社
  • 販売元:△△ドラッグストア株式会社

このように2社の名前が記載されている場合、製造と販売が異なる会社であることを示しています。つまり販売会社が製造を委託しているケースのひとつです。

一方で、製造販売元の1社しか記載がないケースもあります。この場合も製造を別会社に委託していることがあります。医薬品の製造には高度な設備と品質管理が必要で、すべてを自社で完結させるのが難しい場合も多いためです。パッケージの表記だけでは製造の実態がわからないこともある、という点は頭に入れておくとよいでしょう。

⚠️ パッケージに1社しか名前がない場合でも、製造を別会社に委託しているケースがあります。これは例外ではなく、業界全体でよく見られる構造です。
 

3. メーカー品とPBが同じ工場で作られていることがある

製造委託が一般的な業界構造の中で、メーカー品(NB)とPBが同じ製造会社で作られているケースがあります。成分・処方まで完全に同じかどうかは個別の確認が必要ですが、製造ラインが共通している場合が存在します。

「有名ブランドの会社が作っているから安心」という感覚は理解できます。ただ実態として、その安心感は必ずしも製造の差を反映していないことがあります。

💊 作る側から見えること

大手メーカーが委託製造であっても、品質チェックは厳格に行っています。医薬品全般は製造基準が明確であるため、品質水準は高い傾向があります。

ですから「PBだから粗悪」ということは基本的にありません。むしろ注目すべきは「どのメーカーか」よりも「何の成分が何mg入っているか」です。

 

4. では結局、どう選べばいい?

市販薬を選ぶ上で重要なのは「どこのブランドか」よりも「何の成分が何mg入っているか」です。

パッケージには必ず成分・分量の記載があります。同じ成分・同じ量であれば、基本的な効き方は同じです。

✅ まずPBで試す
コスパが高い。成分を確認して問題なければ選択肢として十分。
🔄 合わなければメーカー品へ
効果が物足りない時はメーカー品に切り替えてみる。
🔍 成分表示を見る
パッケージの成分・分量を見比べる習慣が選び方の精度を上げる。
💬 迷ったら薬剤師に
成分や使い方について薬剤師に相談するのも選択肢のひとつ。

ブランド名への安心感は自然な感覚ですが、成分を見る習慣が身につくと市販薬選びの精度が上がります。

 

5. コラム:健康食品の製造元表示にも注目を

市販薬と同様に、健康食品でも製造元と販売元が異なるケースは多くあります。

医薬品と異なり、健康食品は製造に関する基準が相対的に緩やかです。そのため製品によって品質のばらつきが生じやすい領域でもあります。

近年は食品の製造元記載が進んでおり、大手メーカーでも委託先が明記されるようになってきています。健康食品を選ぶ際は製造元の情報も確認しながら、自分に本当に必要かどうかを判断する材料のひとつにしてみてください。

 

まとめ

📌 この記事のポイント
  • 医療用ジェネリックとOTCのPBは別物。効果の根拠が異なる
  • 市販薬の申請・製造・販売は別会社になるケースがある
  • メーカー品とPBが同じ工場で製造されるケースもある
  • 選ぶ基準は「ブランド」より「成分・分量」
  • 健康食品は製造元表示を確認する習慣が役立つ
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この記事を書いた人:スイモン

薬学部卒・製薬会社勤務 / OTC医薬品マーケター

市販薬20カテゴリ以上の企画・ブランドマネジメントに従事。薬剤師ではなく「つくる側・売る側」の視点から、市販薬の正しい選び方と業界の実態を発信しています。

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